気力が湧かないときは、無理せず浮上するときを待つ

こうしていろいろ実践している効果なのか、2~3年前に比べると、だいぶ体が楽になったように思います。腰痛や膝の痛みを感じることはなく、たまにあっても肩こりと筋肉痛くらい。そういった張りやこわばりを感じたときは、血液の循環をよくすることを第一に考えます。具体的には先にお話ししたようなストレッチなどをして体を動かす、ぬるめのお風呂に入る、人の手でマッサージしてもらう、といったことですね。こわばっている箇所をほぐすことで、翌日に疲れを持ち越さないようにしています。ただ、体の痛みはそうやって治すことができますが、心の痛みは簡単には癒やせません。

とくに昨年は気持ちが暗く落ち込んでしまう日が多く、あまりのつらさに、ひたすらべッドにもぐり込んで過さしていました。一昨年の暮れに(中村)勘三郎さんが亡くなり、昨年の2月には(市川)圏十郎さんが逝き、その後(坂東)三津五郎さんが病気で休演され、(片岡)仁左衛門さんが肩を手術して……。テレビをつけても新聞を読んでも憂誉なニュースが目につき、気持ちは沈んでいくばかり。亡くなった勘三郎さんがうつと診断されたときには、「死なないでね。自分で命を絶つと天国へ行けないと言うから」と励ました私ですが、まさかその後、自分も似たような精神状態に陥ることになるとは考えもしませんでした。

ひどいときには食欲もなく、就寝前の習慣であるストレッチもサボっていましたね。運よくぐっすり眠れたら、「今日は調子がいいな」と思うような毎日でした。心の痛みを癒やすのに、特効薬はありません。唯一あるとしたら、それは「時間」でしょうね。一日、一日、時が過ぎるのにつれ、傷ついた心も少しずつ癒やされていく。気力が湧かないときは無理をせずに心と体を休ませ、浮上するときを待つしかないような気がします。また、気のおけない友達と美味しいものを食べろことは大きな助けになりました。楽しく食事をしながら、めいめいが好き勝手にたわいのない話をして盛り上がる。これはとても効果があり、友達って本当にありがたい、とあらためて感じています。




2014年10月14日 Posted bysimple at 11:42 │Comments(0)

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